無線で実機開発できるように!

毎年恒例の WWDC2017 から、すでに一月以上経過しましたね。みなさまは、どの情報が一番グッときましたでしょうか??私個人としましては、今回取り上げます Wireless Development がとても嬉しい発表でした! Wireless Development とは、読んで字のごとく iPhone と Mac をケーブル接続しなくても、実機開発ができる という機能です。自分の開発環境をちょっと想像するだけで、たくさんの恩恵がありそうですね!
  • 物理的にスッキリできる
  • ノートマシンなど、数少ない USB ポートを占有しない
  • tvOS アプリ開発で、わざわざ TV の前で開発しなくてもいい
それでは、この Wireless Development について、今のうちに予習して行きましょう!

条件など

Wireless Development を行うには、以下の条件を満たしている必要があります。
  • iPhone, iPad, iPod Touch が iOS 11 であること
  • Apple TV が tvOS 11 であること
  • Mac が macOS 10.12.4 以上であること
  • Xcode 9 以上であること
  • Mac とデバイスが、同一のネットワークに接続されていること
デバイスに関しては、 iOS, tvOS 11 が求められるので、今試すのであれば、デバイスにβ版の OS を入れる必要があります。

やり方

それでは、 Wireless Development を利用するための手順をご紹介します。
  1. 同じ wifi 環境に接続する
  2. デバイスと Mac をケーブルで接続する
  3. Xcode 9 のツールバーから Window > Devices and Simulators を起動する
  4. 対象のデバイスを選択し Connect via network にチェックを入れる

この手順を行えば、以降はケーブルで接続しなくても、 Xcode 側のデバイスリストに表示され続けます。とても簡単なので、すぐに試すことができますね!

注目ポイント

やり方がわかったところで、 Wireless Development のポイントをいくつかご紹介していきましょう。

●ログの出力

普段から Xcode のコンソールに表示されるログ出力は、 Wireless Development でも問題なく出力されます。

●ブレークポイント

ブレークポイントで実行を止めることも、そこからのステップ実行についても、有線接続時と同様に行うことが可能です。

●ネットワーク不通のテストは無理

そもそも Wireless Development には wifi 接続を利用するため「機内モード」などを利用した、ネットワーク不通のテストなどを行うことはできません。その場合には、有線接続を利用した上で行いましょう。

まとめ

やはり、ケーブルが不要になるのは、作業スペースがスッキリして嬉しいですね。開発やデバッグの効率も、それなりの向上が期待できるのではないでしょうか! 反応が遅いなど、微妙に不安定な部分もありますが、今後もどんどん改善されて使いやすくなると思われます。 さっそく Xcode 9 乗り換えて、開発していきましょう!


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