はじめに

今回、クラウド上のサーバでUnityのプロジェクトをビルドすることができるサービスであるUnity Cloud Buildを調査しました。
非常に便利なツールでしたので、基本的な使用手順をまとめていきます。


Unity Cloud Build

Unity Cloud BuildはUnityが公式に提供しているサービスです。

Unity Team Advancedに登録する必要がありますが、1か月は無料でお試しできます。

登録が完了したら、早速プロジェクトを作成し、
クラウド上のサーバでUnityのプロジェクトをビルドする機能を試していきましょう。

Unity Cloud BuildのWeb管理画面から設定することも可能ですが、
Unityエディター上から設定することも可能です。


Unityエディター上から設定

まずはUnityエディター上からプロジェクトとGitHubを連携させる手順で進めていきます。

新規Unityプロジェクトを作成したら、エディターのツールバーから
Window→General→Servicesと順に選択し、Servicesタブを開きます。

エディタ上でUnityアカウントにログインが完了している状態であれば、
Select organizationの項目にUnity Team Advancedに登録済みの組織名が表示されるので選択して次に進みます。

次に下記画像の箇所を順に選択してCloud Buildの設定をオンにします。

次に二種類のビルド手法の中からAutomate your buildsを選択します。
下記画像の赤枠の箇所です。

そして、連携したいGitHubのリポジトリのURLを入力します。
SSH接続の場合はNextを押して次に進むと、SSHキーの登録を要求されるのでコピーしてGitHubに設定します。

ここまで連携が問題なく進めた場合、
ビルドするターゲットプラットフォームの設定画面が開きます。
後ほど変更は可能です。今回はAndroidをターゲットとして進めます。

Unity Cloud では自動ビルドのプロセスをターゲットを呼ぶのですが、
そのターゲットに必要な設定をしていきます。どの設定も後から変更が可能です。

最後にバンドルIDとキーストアの設定を求められるので、適当に設定しましょう。

あとはNext:Build と書かれたボタンを押すとクラウドビルドが実行されます。
下記画像の画面のようになるかと思います。

Web管理画面に移動して確認してみます。
今回作成したプロジェクトのページに移動し、Cloud Buildを選択します。

無事完了していました。

ここまで完了が確認できれば、以後は対象ブランチにPushされるたびに自動的にビルドが実行されます。

ビルドが上手くいっているかどうかは、
エディターを更新すればエディター上のステータスも更新されます。

ダッシュボード上ではビルドに関するログを確認することができます。

ビルドしたAPKをダウンロードするには下記画像の赤枠の箇所を押せば可能です。

Unityエディター上からダウンロードすることも可能です。


Web管理画面から設定

次に、Web管理画面からプロジェクトとGitHubを連携させる手順です。
前提として、新規Unityプロジェクトは作成済みとします。

Web管理画面にアクセスして、Cloud BuildのExploreを選択します。

紐づけたいプロジェクトの画面を開いたら、
二種類のビルド手法の中からAutomate your buildsを選択します。
下記画像の赤枠の箇所です。

次に紐づけたいSourceの設定です。エディター上での操作同様にGitHubを選択します。

認証が完了したら対象となるリポジトリを選択します。

次にビルド対象とするプラットフォームを選択します。

ターゲットに必要な設定をしていきます。
どの設定も後から変更が可能です。設定が完了したら画像の赤枠を選択して次に進みます。

最後に、Bundle IDを設定して Next:Build と書かれたボタンを押せばクラウドビルドが実行されます。

ここまで問題なく設定できれば、対象ブランチにPushするたびにビルドが自動的に走ります。
ターゲットの基本情報はConfig画面から下記画像の赤枠を選択して編集可能です。


Microsoft Teamsへの通知

デフォルトの設定で登録アカウントのメールアドレスにビルド結果が通知される設定になっています。

チャットツールとの連携に切り替えたい場合は上記チェックボックスは外し、別途設定が必要となります。

実際にMicrosoft Teamsにビルドが成功した通知を送ってみます。
Integrationsのページに移って設定します。Cloud BuildのNotificationsから設定ページに飛べます。

IntegrationsのページでNew Integrationを選択すると、
下記画像のように通知を送る対象のツールを選択可能となります。

ツールを選択して次に進むと、ビルドの結果などに応じた細かい通知の設定が可能です。

最後に通知名とMicrosoft Teamsのチャンネルのフックに必要なURLを入力します。

Microsoft Teamsのチャンネルのフックに必要なURLの取得方法は
まず、チャンネルの右上を選択し、コネクタを開きます。

左上の検索欄にincomingと入力し、Incoming Webhookを表示し構成を開きます。

あとは、必要な項目を設定し作成します。作成したらチャンネルをフックするURLをコピーし、New Integrationの設定画面に貼り付けます。

設定が無事完了していた場合、下記画像のようにMicrosoft Teams上で通知が受け取れます。


おわりに

今回、Unity Cloud Buildの機能を試しました。
まだ試せていない便利そうな機能として、
iosの証明書関連を管理画面上で設定してビルドできる機能やアセットバンドルのビルドなどもありました。

公式が提供していることもあり、有料ではありますが強力なツールであることは間違いないでしょう。
気になった方は無料期間があるのでお試しで動かしてみてはいかがでしょうか。



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