はじめに

Google I/O 2025にて、Googleの新しいコーディングエージェント「Jules」のパブリックベータ版が一般公開されたことが発表されました。
Geminiモデルが利用可能なすべての国と地域で、誰でも無料でJulesを利用できるようになりました。ウェイティングリストへの登録も不要です。

私自身も、Googleアカウント・GitHubアカウントがあればすぐに試せるという手軽さに惹かれ、この機会にJulesを初めて体験してみることにしました。

※本記事は、2025年5月27日時点で動作確認した内容を元に作成しています。

最初に試すまでの手順

用意するもの

  • Googleアカウント
  • GitHubアカウント
  • Android Studio の 「New Project 」→ 「Empty Activity」で作成した初期コードの入ったリポジトリ

まずJulesの公式サイトへアクセスします。
https://jules.google/

右上の「Try Jules」ボタンを押すとGoogleアカウント選択、ポリシーの同意、GitHub連携ダイアログの表示が続くので、画面の指示に従って進めていきます。

現在行われている制限
今のところ下記の制限がありますのでこの範囲内で試していきます。
少しでも早く始めて無料期間中に色々試してみたいですね!

  • 5個の同時タスク
  • 1日あたり合計60のタスク
  • 1日5回のコードキャスト
    ※Julesが生成・実行・デバッグしたコードのやりとりを、録画のように再生可能な形式で保存・共有できる機能のようです(私のアカウントでは、まだ利用できない状態でした)

(詳細)
Limits and usage
https://jules.google/docs/usage-limits/

※上記は2025年6月5日時点の情報です。

早速コーディングさせてみよう

まず、自力で仕上げてもらえそうな簡単なアプリの作成を依頼してみます。

目標
「曜日ごとに保存できるTODOリストアプリ」を作る

上記のアプリ名からGeminiが下記のプロンプトを提案してくれたのでそのまま使います。
(プロンプト作成はJules内ではなく、Gemini(Web版)で行いました)

- このAndroidプロジェクトに、曜日ごとにTODOアイテムを保存・表示できる機能を追加してください。データはローカルに保存し、HTTP通信は不要です。Roomデータベースの使用を検討してください。

- トップ画面に、月曜から日曜までのタブまたはセクションを設け、各曜日のTODOリストを表示できるようにしてください。

- 各TODOアイテムには、テキストと完了チェックボックスを設けてください。

- TODOアイテムの追加、編集、削除ができるようにしてください。

Julesは「Gemini 2.5 Pro」で動作しているため、日本語でのプロトコルを送信が可能です。
(ただし、Julesからのコメント出力は英語)

※日本語入力操作が不安定なため(変換確定のEnterキー押下でプロトコルが送信されるなど)、あらかじめ作成したプロトコルをコピペして入力するようにしました。

作業を始める前に、ベースとするブランチをプルダウンで選択します。
Julesは選択したブランチから自動的に新しいブランチを切り、コード生成後にその新ブランチに変更内容をコミットします。

一度プロンプトを渡したあと、実装計画が表示されます。
承認するとコーディングが始まりました。

ここから13分ほど待ち時間が発生しました。

更に、下記のような質問があったので承認しました。

I’ve completed the core feature implementation, including the database setup, ViewModel, and UI with basic styling. The app should be functional now. Next, I plan to add unit tests for the DAO and ViewModel. Please let me know if you have any feedback on the progress or the plan for testing.

データベースのセットアップ、ViewModel、基本的なスタイルを適用したUIなど、コア機能の実装が完了しました。これでアプリは動作するはずです。次に、DAOとViewModelのユニットテストを追加する予定です。進捗状況やテスト計画についてフィードバックがありましたら、ぜひお知らせください。

ここで22分ほど待ち時間が発生しました。

初めてコーディングエージェントを利用した私としては、意外と待ち時間が発生するものなのだなというのが率直な感想です。

Julesが作成したコードをビルドして動作確認

変更内容がコミットされたので、Android Studioでビルドしてみます。
既存の package 文と Jules が生成した package 文が重複してビルドエラーが発生しましたが、不要な方を削除しただけで、他の修正は必要なくビルドが通りました。

タスクの登録、チェックボックスでチェックした項目のDB保存も上手く行っているため、初回の指示だけでここまで作れるのかという驚きがありました。

水曜以降のタブ名表示が無いけど、次回ちょっと頼めば直してくれそうです。
……と思っていたのですが、このあと修正を依頼しましたが1度では上手く行かず、UI修正の指示については工夫が必要だと感じました。

期待していたこと(理想)と現実の比較

コーディングエージェントを使ったことがなかった筆者の理想と現実を比較してみました。

理想(こうだったら最高)

  • AIと設計についても相談しながら柔軟に進められる
  • 「ここはこうした方がいいかもよ」と提案してくる
  • 案をどんどん見せてもらいながら、選択式でいい方をチョイス

現実(今回使ってみて分かったこと)

  • 指示のたびに入力の手間と待ち時間が発生するため、連続で色々なパターンを試すのは難しい
  • 実装パターンのバリエーションを見ようと思えばできそうですが、そのたびに再指示+待ち時間が必要で作業テンポは落ちる

さすがにまだ理想通りにはできませんが、あと数年でできるようになりそうな気もします。

現時点でも、抽象的な設計相談については、ChatGPTのようなブラウザAIを壁打ち相手に使うなど、他ツールと組み合わせることで補完できる場面もあると感じました。

まとめ:

想像していたほど万能ではないものの、「AIにコードを書かせる」という体験を実際に試す機会としては非常に有意義でした。

価格は現時点で未設定ですが、Geminiの利用コストが他のLLMと比較して抑えられていることから、Julesも利用しやすい価格に落ち着くのではないかと期待しています。



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